本間日臣博士との出逢い

 「医師にして哲学者たるは神なり」とは、古代ギリシャ哲学のヒポクラテスの言葉です。

 呼吸器病学の泰斗本間日臣博士はまさにその人であり、私は博士から「若い医学徒への伝言」の出版を託されました。

 私の座右の書であり、「病む人を前にしてのロダンの構図」は同書の一節です。

 中村啓子さんに朗読していただいたものです。

 

1916年、医家の長男として東京に出生。一高を経て東京帝国大学医学部を卒業。海軍短期軍医となりテニアンに勤務。同島玉砕後ハワイ、テキサス州・ヒューストンの収容所にて同胞の診療従事。敗戦となり復員、東京大学医学部に戻り、沖中重雄教授の下で東大助手となる。1951 年、フルブライト留学でコロンビア大学医学部留学、帰国後は東大講師、虎の門病院呼吸器科部長、順天堂大学医学部教授、放送大学教授等を歴任。財団法人喫煙科学研究財団理事長、日本肺癌学会名誉会長を歴任した。


 本間日臣(ほんまひおみ)

「医師にして哲学者たるは神に等しい」とは医聖ヒポクラテスの言葉であるが、本間先生こそまさにその人で、多くの人たちから尊敬を集めた…
小阪樹徳 東大名誉教授、虎の門病院名誉院長

若い医学徒へのMessege

朗読 中村啓子